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お金と時間を絶対に無駄にしない読書術

読者が選ぶビジネス書グランプリ」なるものが毎年発表されている。

このグランプリでは、毎年そうそうたる本たちがノミネートされており、

今年も『シン・ニホン』『本当の自由を手に入れる お金の大学』などの名著がランクインしている。

そんなこんなで、

「『シン・ニホン』を読んだんだけど、あれはマジですごい本だった。絶対読んだ方がいい」とか

「『心理的安全性のつくりかた』はチームマネジメントをするうえでの必読書だ」

なんてことを言われることも、たまにある。


しかし、意外なことに

「『シン・ニホン』の何がマジですごかったんですか?」とか

「『心理的安全性のつくりかた』ですか。どうすれば心理的安全性が作れるんですか?」

と聞いてみると、

「いや…なんというか、シン・ニホンはとにかくロジックとファクトがすごかったんだよ」

「心理的安全性をどうすれば作れるかね…まあ、君も読めばわかるよ」

と、煙に巻かれることも少なくない。


この「読んだ気になっちゃってる問題」は、実は深刻で

(本の値段+読了時間×1時間あたり機会費用)×読んだ冊数

これだけの費用がムダになっている。


この最悪な状況に陥っていたのが、3年前の私だ。

読んでいる冊数は多いのに、何も身についていない。

そんな体たらくを何とかすべく、このブログを書き続けている。

その中で「お、これはなかなか、イケてる読書術かもな」と思えるメソッドが仕上がってきたので、この場で言語化しておきたい。

読書は、費用を資産化できるかがカギ

まずは、読書術を書くうえで前提となる「費用と資産」について触れておきたい。

費用とは、すでに出ていったお金を意味する。

例えば、パンを作るのに必要な材料のように、「1度使ったらおしまい」のもの。

これが費用だ。


一方で資産とは、「収益を上げるために継続的に使われるもの」を意味している。

例えば、工場みたいに、収益のもととなる商品を継続的に作ってくれる、あるいは売ればお金になってくれる存在だ。


一見すると、企業の話のように思えるが、実はこの話は自分自身にも当てはめることができる。

例えば、プログラミングスキルについて。

100万近くのお金を払って、頑張ってプログラミング教室に通ったとしよう。

もし、身につけたプログラミングスキルを使って、給料を継続的に稼ぐことができれば、そのスキルは立派な「資産」といえる。

一方で、苦労して身につけたプログラミングスキルを全く使わなければ、「ただの出ていったお金=費用」とみなされる。


同じように、ただビジネス書を読んだだけで何も身についていなければ、

(本の値段+読了時間×1時間あたり機会費用)×読んだ冊数

が、ただただ垂れ流されたのと一緒である。

しかし、ビジネス書で学んだことを使って仕事の成績が上がれば、「費用の資産化に成功した」といえる。

費用を資産化する読書術

では、どうすれば費用をスムーズに資産化できるのだろうか?

「読む前」「読むとき」「読んだ後」に分けて説明したい。

読む前(ビジネス書の選び方)

まずはビジネス書の選び方について。

私自身は「新刊」と「そうでない本」とで、選び方を変えるようにしている。

新刊は感覚で選んでよい

新刊を選ぶときは、特に深く考えずに、感覚的に「これ、面白そう!」と思ったものを選べばよい。

というのも、読んですぐにメルカリで売れば、費用を最小化できるからだ。

新刊を読むときは

  • 本はkindleではなく紙で買う
  • 1周目を読むときは、マーカーや折り込みを一切入れずに読む
  • 本の帯は捨てずに取っておく
  • 1周読めば十分な本は、定価マイナス100~200円くらいで売ってしまう

これだけ守っておけば、実質200円くらいで本を読むことができる。

新刊でない本は、2つの軸で選ぶ

しかし、新刊でない本は、基本的に上記のメルカリ戦法は使えない。

一方で、毎回本を慎重に選んでいたら、それはそれで時間がもったいないので、

何らかの基準を自分の中で持っておく必要がある。


そこでオススメなのが「わかりやすさ×深さ」の2軸だ。

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例えば、以下のように「わかりやすさと深さを測るためのチェックリスト」を自分なりに設けておくと、迷うことなく良書を選べるようになる。

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本を読むとき

めでたく良書に出会ったとは、読み進めるフェーズに入っていく。

ここでは、

  • 情報を「眺める」
  • 理解を「要約する」

の2ステップを紹介したい。

情報を「眺める」

簡単な本であれば、このステップは不要なのだが、

少し難解な本であれば、まずは「眺める」ことをオススメしたい。


「眺める」というのは、とりあえず文章を指でなぞっていく感じだ。

そのときに理解できない言葉や言い回しに出会っても、いったん無視する。

これを騙されたと思って、3周回してみる。


そのあとは、いったん時間を空けるなり寝るなりして、無意識さんに整理してもらおう。

「無意識さんに考えさせる」というのは、何も冗談を言っているわけではなくて、ベストセラー『アイデアのつくり方』にも書かれている手法でもある。

【書評】『アイデアのつくり方』ジェームスW.ヤング

そして無意識さんに頭を整理してもらったあとは、「理解」するつもりで読んでみる。

そうすると、驚くほど頭にスッと入ってくるはずだ。

理解を「要約」しながら読む

次に、ちゃんと本を「理解」するためにも、自分なりに要約してみることをオススメしたい。

ちなみに、ここで言っている要約とは、

文章を短くすることではなく、

「要点を約すること」を意味している。


こう書くと「当たり前だろ」と突っ込まれそうなので、以下の図で補足をしておきたい。

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要約するときは、「文章を短くする=約する」に目が行きがちだが、そこは本を読むときはぶっちゃけどうでもいい。

重要なのは「要点=問い×答え×論拠」を抜き出すこと。

さらに分解すると、

論拠は「Why(なぜそうなるのか?)」「How(どうやってやるのか?)」の2つを抜き出せばよい。


本を読むときは、この

要点=問い×答え×(Why+How)

というフレームに自分の理解を入れ込んでいくと、人に説明できるレベルで本の内容を頭に入れることができる。

「本当かよ?」と気になる方は、こちらの記事もご覧いただきたい。

本を読んだ後

最後に、本を読んだ後はどうすればよいか。

ここでは「自分の経験に引き寄せて、学びを書くこと」をオススメしたい。


というのも、

ただ得た知識を整理するのと、

自分の経験に引き寄せながら自分の言葉で学びを表現するのとでは、

定着度が全く異なるからである。


例えば、最近『「心」が分かるとモノが売れる』という名著中の名著と出会った。

ただこの本の知識を整理するだけでも価値はあったのだが、

自分の経験と紐づけて学びを整理してみたところ、

驚くほど学びが血肉化された。

【書評】『「心」が分かるとモノが売れる』鹿毛 康司

詳細は上記の記事をご覧いただきたいが、

実体験に引き寄せる一番のメリットは、

「本の学びを自分の言葉で語り、使えるようになる点」である。


「自分の言葉で説明できるかどうかの分岐点」は、

「自分の体験を交えて語れるかどうか」にある。

一番大切なのは「費用の資産化」

ここまでいろいろ書いてきたが、一番大切な考え方は「費用の資産化」である。

この「費用の資産化」という考え方は、友人Nに授けてもらったものだ。

どういう考え方かというと、

例えば、

  • 激務で残業時間がとんでもないプロジェクトをやる羽目になった
  • 子育てと仕事が重なって恐ろしいほど忙しくなった
  • 毎月10万円くらい洋服にお金を使ってしまう

こういった「人よりも時間やお金を割いているもの」「人より苦労している経験」は、

そのまま放っておくと、ただの「費用」として右から左に流れていってしまう。


しかし、上記のような経験を使って

  • 激務で〇ぬほど働いて身についた「時短スキルや思考法」をセミナーで教える
  • 子育てと仕事を両立させる方法論をYoutubeに流してみる
  • 毎月10万円くらい使って、どんな視点で洋服を選んでいるか。これをブログにまとめてみる

こんなことをやってみると、一生価値を生み出し続ける「資産」へと進化させることができる。


この考え方を教えてくれた友人Nに心から感謝したい。

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