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【要約・書評】『成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?』八木 龍平

この本で解ける疑問は?

  • 「良い話の聞き方」とは何なのか?
  • どうすれば聞く力を鍛えることができるのか?

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『成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?』って?

  • 何かわからないけど、この人の前だと、気付いたら沢山話してしまっている
  • 最初は自分でも何を話しているかわからないくらい混乱していたけど、話していくうちに頭の中が整理されていく

…こういうこと、ありますよね。

話す前と後とで、違った自分に出会わせてくれる。

それこそが、真に「聞き上手」な人だと思います。

 

どうすればその域に達することができるのか?

この疑問に答えてくれるのが、今回ご紹介する『成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?』です。

 

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • 共感には2種類ある。
    ①シンパシー:同情する共感(感情)
    ②エンパシー:同情しない共感(能力)
    このうち、重要なのは②である。ダイバーシティが重要な経営課題になっている中、違う立場や同情できない人の思いや考えを理解する力を伸ばすべきだからである。
  • エンパシーを鍛えて聞く力を発揮するために、本書では4つの武器が紹介されている。「聞く力で人生を変える7つの極意」「あいづちと質問の技術」「聞くだけで相手の心が整う魔法の道具箱」「聞く達人になれる心を読み解く地図」。
  • 中でも、聞く力で人生を変える7つの極意は以下の通りである。
    ①「ふぅーむ」と息を吐いてひと呼吸おく
    ②相手が話し出すのを待つ
    ③ただ黙って聞く
    ④相手にとって安全安心な存在になる
    ⑤相手と同じ動作をする
    ⑥話したい気持ちを抑える
    ⑦「聞いていますシグナル」を出す

いかがでしたでしょうか。

聞く力を高めるための武器が惜しげもなく紹介されていて、何度も読み直したくなる。

というか、何度も読み直さないと、聞く力は血肉化しない。

それくらい、たくさん、深い技術が凝縮されている一冊でした。

「聞く力」に1mmでも関心を持たれている方は、是非読んでみることをオススメします。

学び

質問よりも、まず「聞く姿勢」を整えることが大事

成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?』を読んでみて、特に面白かったのが次の記述です。

早速、「ふぅーむ」か「うーむ」と息を吐きだしてみてください。

なんとなく、体の状態が変わった感じはしませんか?

おなかのあたりがちょっと落ち着いたというか、おなかを中心に「安定感」「安心感」のようなものが体に広がったのではないでしょうか。

p59

騙されたと思って実際にやってみると、本当に気持ちを落ち着かせて、相手の話に全力で集中することができるようになります。

いくら鋭い質問をしようと思っても、その前段階として「相手の話を聞くことに集中できる状態」にならないと、人の話を聞くスタートラインにすら立てません。

この本は、その「聞く姿勢のあり方」について、半分近くページを割いて書かれています。

「何を質問するか」も大事ですが、それ以前に「どんな姿勢で質問するか」がもの凄く重要である。

これが、本書を読んで一番心に刺さった学びでした。

良本との出会いに感謝です。


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  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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