BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。

【1枚でわかる】『ビジネス数字力を鍛える(グロービスの実感するMBA)』田久保 善彦

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この本で解ける疑問は?

  • 「分析」するうえで、絶対に外せないポイントは?
  • 分析結果を発表して「それで?」と言われないためには?


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『ビジネス数字力を鍛える(グロービスの実感するMBA)』って?

前職のコンサル時代に散々やらされた、もとい、やらせていただいた「分析」。

この「分析」を今一度復習しようかと思い、本書を手に取ってみました。

 

この本を一言で表すならば、「分析のルールブック」です。

ハッキリ言って、分析するなら、これくらいは絶対に押さえてほしい。

それくらい、分析するうえで外せない、基本中の基本が記されています。

 

…と、煽り文句を並べましたが、ご安心ください。

この本は、ストーリー形式で、非常に平易な表現で書かれています。

「分析の本質」を、こんなにもわかりやすく記した本と出会ったのは初めてです。

そんな本なので、肩の力を抜いて、読んでいただければと思います。

 

まずは本書を要約した「ペライチ」を見ていきます。

(といっても、今回は、私自身が「特に気を付けよう」と改めて感じたポイントを抜粋)

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

本書の内容を要約すると、次のことが書かれていました。

分析には、押さえておくべき7つのステップが存在する。

  1. 分析の目的を押さえる
    何のための検討、分析なのか、その目的を明確にする。目的を明確にして忘れないためにも、1)目的を「可視化=常に目に入る状態」にしておく、2)目的の「曖昧さ」を極力つぶしておくなどの心がけが必要。
  2. 仮説を持ってどんな情報が必要か洗い出す
    目的に則して、「こうなるのではないか?」という仮説を、「さっさと、ざっくり」作る。その仮説を検証するためには、どのようなデータや情報が必要になるかを「大枠で」洗い出す。
  3. 適切な情報を収集する
    第2ステップで考えたことにしたがって、データや情報を集める。その際に、1)数値データだけでなく、現場に行く/人の話を聞くなど「定性データ」も見る、2)使うデータが一次データなのか二次データなのかを把握するなどの意識を持つ。
  4. 分析の際にどんな前提を置くべきか確認する
    第3ステップで集めたデータなどをどのような前提で分析するかを確認する。具体的には、1)比べるべきもの同士を比べているか?、2)気付かないうちに「隠れた前提」を置いていないか?を念入りにチェックする。
  5. 集めた情報を加工、計算をする
    データを加工する方法を検討し、加工、計算などを行う。加工の方法には、1)全体を1つの数字に集約する(平均値、中央値、最頻値など)、2)全体像を様々な角度(順列/カテゴリー分け/ばらつき)から見るといった2つの方向性が存在する。
  6. 目的につながる解釈をする
    加工、計算した結果から、目的に対して意味のある、意思決定に繋がる解釈をする。その際、遠慮せずに「良い解釈」と「論理の飛躍」のギリギリのラインでせめぎ合う。そして最後は、「メッセージを伝える相手にどう動いてほしいか」を判断基準にする。
  7. 加工結果や解釈をわかりやすく表現する
    解釈した内容をわかりやすく、意思決定者に伝える。そのためにも、メッセージを明確にすべく、主語を必ず置き、述語を明確に言い切る。また、伝えたいことが相手に伝わり切るよう、メッセージに適した図表を選ぶ。

いかがでしたでしょうか。

「全部できています!」といった方は少ないのではないでしょうか。

こんな風に偉そうに書いている私も、最近は「メッセージを、無難なレベルに置きに行ってしまうことがあるな」と悔い改めました。

この本で学んだことを「チェックリスト」にして、また明日からの仕事に挑みます。

学び

分析のコツは「作業に逃げないこと」

「作業をしているときの、仕事している感」

この幻想が、良い分析の根本的な阻害要因だと私は思います。

 

そもそも「仕事」と「作業」は違います。

「作業」は思考を伴いませんが、「仕事」は思考抜きでは成り立ちません。

しかし、思考は心身ともに多大なエネルギーを要します。

 

「答えが出なかったらどうしよう」

「期限までに何も出せなかったらどうしよう」

「何も出せないままだと、周りからどう思われるだろう」

…こんなプレッシャーと逃げずに向き合いながら、頭に汗をかく。

これが「仕事」です。

 

ですが、このプレッシャーに耐えるのは、もの凄く大変です。

たいていの人は、このプレッシャーから逃げたくなります。

「とりあえずデータ探しからやろう」

「何かやった感を出そう」

…と、どんどん「ダメだったときの言い訳」を作り始めます。

これが「作業」です。

 

「分析」は、カッコいい手法や仮説の切れ味云々の前に、「作業に逃げたくなる甘えとの戦い」だと思います。

この戦いに勝てて初めて、「良い分析をするための、スタートラインに立った」といえるでしょう。

恒例の、自戒の意を込めて。

明日から取れるアクション1つ

  • 分析を頼まれたら、「作業」から始めない


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