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【要約・書評】『感性思考』佐々木 康裕

この本で解ける疑問は?

  • 今注目を浴びている、「論理思考よりも大切なスキル」とは?
  • センスに頼ることなく、一目置かれるアイデアを生み出せるようになるには、どうすればいいのか?


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『感性思考』って?

「感性思考って、そもそも思考なの?」

…と、半分は好奇心、もう半分は斜に構えながら手に取ったのが本書でした。

 

本書の表紙にも書かれている"デザインスクールで学ぶMBAより論理思考より大切なスキル"こそが、この感性思考です。

「論理思考が何よりも大事なスキルだ」と信じてやまない私にとっては、衝撃的な文言でした。

果たして、論理思考よりも大事な所以はどこにあるのでしょうか?

感性思考の秘密に迫ってみます。

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • 感性思考とは、要は「常識の枠を外し、もっと自由に楽に発想するための思考法」である。
  • 常識の枠を外して思考するためには、「アウトプット」「インプット」「プレゼンテーション」「マーケティング」に適した15のフレームワークを使いこなす必要がある。
  • 中でも、アウトプットのフレームワークとして筆者が最も活用しているものが「ブレインライティング」である。これはチームでアイデアを創出する方法論である。具体的には次の①~⑤の手順を踏む。
    4人で行うと仮定して…
    ①1人1枚のずつ紙を用意する
    ②紙を4つ折りにする
    ③1マスにアイデアを書いたら次の人に回す
    ④前の人のアイデアをブラッシュアップした案を別のマスに書く
    ⑤4人で1周するまで③~④を繰り返す

 いかがでしたでしょうか。

まさに「常識の枠を外し、もっと自由に楽に発想するための思考法」が惜しげもなく紹介されていました。

15のフレームワークのうち1つマスターするだけでも、効果は絶大です。

また個人的には、本書の最終章に書いてある「センスをアップデートし続ける方法」がすごく気に入りました。

 

センスは後天的に会得できるもの。

本書を読んで一番の学びはこれでした。

論理思考に限界を感じられる方にオススメの一冊です。

学び

アイデアの基本に立ち返りたいときは『アイデアのつくり方』がオススメ

ここまで、アイデアを飛躍させる思考法「感性思考」を紹介してきました。

しかし、この本に書かれていることは、やや発展形のように思えます。

やはり、「基本のき」に立ち返ろうと思うと、『アイデアのつくり方』ほど優れた本は今のところ見たことがありません。

アイデアのつくり方』によると、アイデアを考え出すプロセスは次の5段階。

  1. 情報を収集する
  2. 情報を解釈する
  3. 問題を全て放棄する
  4. アイデアが降ってくる
  5. アイデアを形にする

仮説ですが、いずれの発想法も、この5段階がベースにあるのだと思います。

例えば、今回ご紹介した「ブレインライティング」も、5段階のうち「2.情報を解釈する」「5.アイデアを形にする」に合致するのかと。

また実用的な発想法を学べましたので、早速試してみます。

 


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  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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