BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【1枚でわかる】『戦略にこそ「戦略」が必要だ』ボストン・コンサルティング・グループ

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この本で解ける疑問は?

  • この変化の激しい時代、戦略立てている暇なんてなくない?
  • いやいや、変化が激しいときだからこそ、戦略が必要じゃないか?

 

『戦略にこそ「戦略」が必要だ』って?

戦略とは、ビジネスで好ましい成果を獲得するための方策である。

本書はこんな一文から始まる。

ということは、戦略をハッキリさせない方がビジネスで好ましい成果を獲得できるのであれば、「戦略を持たないことが、戦略」といえるかもしれませんね。

…と、ややメタな話から入ってしまいましたが、「戦略は必要なのか?必要だとして、戦略にはどんな種類があるのか?どんなときに、どの戦略を取ればいいのか?」みたいな疑問が皆さんの中にもあるはずです。

そこで今回は、「戦略の戦略=メタ戦略」をテーマに『戦略にこそ「戦略」が必要だ』についてご紹介します。

まずは本書の「ペライチ」を見ていきます。

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

本書の内容を掻い摘むと、次のことが書かれていました。

  • 戦略とは本質的に問題解決であり、最良のアプローチは直面する具体的な問題により異なってくる。いかなる環境にあるかが、求められる戦略アプローチを決定づける。
  • 戦略アプローチを決定づける事業環境の要素は大きく3つある。「不確実性(将来の変化の予想のしにくさ)」「改変可能性(自社単独あるいは他社と協業して、つくり変えることができるか)」「過酷さ(生き残れるか)」である。
  • クラシカル型戦略は、不確実性も改変可能性も低い場合に適している。比較的安定した予測可能な市場で、競争のベースが確立され変化があまり見込まれない場合に有効な戦略である。業界としては、長期的な投資が求められるエネルギー業界や自動車業界などが挙げられる。
  • アダプティブ型戦略は、不確実性が高く改変可能性が低い場合に適している。予測しにくく、作り変えるのも難しい事業環境で、優位性を維持できる期間が短い場合に有効な戦略である。業界としては、トレンドが常々変化する半導体やアパレル業界などが挙げられる。
  • ビジョナリー型戦略は、不確実性が低く改変可能性が高い場合に適している。新たに産業を作り出す、あるいは既存の産業を再創造する機会がある場合に用いられる戦略である。業界は問わない。
  • シェーピング型戦略は、不確実性も改変可能性も高い場合に適している。産業の発生段階など業界のルールを定義したり書き換えたりするチャンスがある場合に有効な戦略である。業界としては、新市場を迅速に立ち上げることが求められるソフトウェアやスマートフォン業界などが挙げられる。
  • リニューアル型戦略は、過酷さが高い場合に適している。過酷な事業環境にあるときに企業が活力や競争力を復活させるための戦略である。業界としては、リーマンショック期の金融業界などが該当する。
  • 実際は、企業や業界の特性に応じて、複数の戦略アプローチを組み合わせて用いる、あるいは戦略アプローチを切り換える必要がある。

いかがでしたでしょうか?

「戦略にも戦略がある」…個人的にはこれが一番の驚きでした。

もちろん、企業によっては、複数の戦略アプローチを組み合わせたり、事業環境の変化に応じて戦略アプローチ自体を切り換えたりすることが求められます。

組み合わせや切り換えについても、豊富な事例を使って解説してある本ですので、戦略に関心があって、「メタの世界」に飛び込みたい方にオススメの一冊です。

 

学び

Amazonのレビューを参考にし過ぎるのは危険

こちらの記事と繰り返しになりますが、Amazonのレビューを信じすぎるのは、機会損失に繋がるので危険です。

【コラム】Amazon5つ星は本当に良書なのか? - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

前回は「Amazon5つ星の本に注意」と述べましたが、今回は逆です。

Amazonの星が4以下だからといって、目次も見ずに口コミだけで決めつけるのは危険だと思いました。

私の場合、偶然書店で本書と出会いました。

  • 「戦略の戦略は何なのか?」という、非常にメタ度が高く難解で、本質的な論点設定
  • 長年の戦略コンサルティングの知恵が結晶化された集大成
  • 語られていた答えは、驚くほどシンプルで、理にかなっている

そんな一方で、否定的な口コミも目立ちます。

この否定的な口コミには注意が必要なんですね、
妙に、否定的な口コミには、こんな風に「役に立ったと考えています」の人数が多いんですよね。
どのビジネス書の口コミを見ていただいても、だいたい似た傾向です。

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こういった口コミは、良書を埋もれさせ、意欲あるビジネスパーソンの「機会損失」を生んでしまう危険性もあります。

否定的な口コミがあるからこそ、「賛否が分かれる、議論を活性化させる本」だと捉えてもいいと思うんですよね。
逆に、万人ウケする本ほど、つまらないものはないです。

今回のような良書の魅力を掘り起こすためにも、今後も書店に足を運び、現地現物でビジネス書と向き合い、良書を見つけてはこのブログで紹介していこうと思います。

明日から取れるアクション1つ

  • Amazonの評価が低い良書を発掘しにいく