BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【1枚でわかる】『超・箇条書き』杉野 幹人

f:id:logichan:20190602211843j:plain

この本で解ける疑問は?

  • ただの箇条書きと、超・箇条書きとの違いは?
  • 10倍速く、魅力的に伝える方法とは?

 

『超・箇条書き』って?

以外と毎日使っているのが、この「箇条書き」。
メール、パワポ、ワード、エクセル、そして口頭でのコミュニケーション…あらゆる場面を下支えする存在です。

そんな「当たり前」のスキルこそ、いついかなる場面でも頼りになります。

今回は、そんな「箇条書き」について触れてみます。

 

では、本書で紹介されている『超・箇条書き』と、普通の箇条書きとの差は、何なのでしょうか?

この『超・箇条書き』の正体を、「ペライチ」に示してみます。

ずばり、普通の箇条書きとの差は、(構造化)×(物語化)×(メッセージ化)の3要素を網羅している点です。

いつも使っている箇条書きで、ここまで意識できている方は少ないのではないでしょうか?

ざっくり掻い摘むと、次のことが述べられています。

  • 「構造化」は、言葉や文章のレベル感を整えること。「自動詞と他動詞の使い分け」、「直列と並列で時間軸を整える」、「ガバニング(ポイントの数を宣言)」を意識するだけで、文の構造を大きく整理できる。
  • 「物語化」は、相手の関心ポイントを仕込むこと。「イントロ」、「MECE崩し」、「固有名詞」を埋め込むことで、読み手/聞き手に当事者意識を植え付けることができる。
  • 「メッセージ化」は、無難に走ることなく、自身のスタンスを明確に示すこと。「隠れ重言の排除」、「否定で退路を断つ」、「数字」によって、相手のアクションを促進できる。

明日から活用できて、一生モノにできるスキルが、この『超・箇条書き』です。
役員会議でもシリコンバレーでも通用するこのスキル、是非この威力を試してみてはいかがでしょう?

 

学び

このビジネス書を通して、次の学びを得ました。

必ずしも「MECE」がいいとは限らない

特に学びが大きかったのが「MECE崩し」でした。

MECE(=漏れなくダブりなく)は、ビジネスの情報を網羅的に整理する考え方です。
一見、非の打ち所がない、素晴らしいツールに見えます。

ですが、あまりにMECEに拘りすぎると、ただのビジネスバカになってしまいます。

例えば、「今後の営業の改善策について、Aさんが上司に報告するシーン」を想定してみます。

AさんがMECEに報告しようとすると、次のような報告になります。

4つの改善策をとる

  • 大口の顧客には、先輩社員に協力してもらって価格交渉し、販売単価を上げる
  • 中堅の顧客には、関連商品も併せて提案し、販売数を伸ばす
  • 小口の顧客には、今までどおりコンタクトをとり、販売を推進する
  • 超小口の顧客にも、今までどおりコンタクトをとり、販売を推進する

(125ページ)

このとき、もし、Aさんと上司との間に、すでに
「大口と中堅顧客へのアタックが課題」
…と、共通認識があった場合はどうでしょう?

その場合、わざわざMECEな報告に拘らなくても、次のように伝えればOKです。

2つの改善策に集中する

  • 大口の顧客には、先輩社員に協力してもらって価格交渉し、販売単価を上げる
  • 中堅の顧客には、関連商品も併せて提案し、販売数を伸ばす

(125ページ)

また、そもそも「大口や中堅顧客に集中して業績を伸ばすのが営業戦略の定石」です。なので、小口や超小口に対する策は「伝える必要のない情報」とも言えます。

 

「考える」フェーズでは、MECEは非常に有効なツールです。
しかし、「伝える」フェーズでは、時にMECEが、相手の理解を妨げるノイズになることもある。

MECEはあくまでも手段であり、目的ではない。
このことを改めて、思い知らされました。

明日から取れるアクション1つ

  • 自分の箇条書きを、「構造化」「物語化」「メッセージ化」の3点で、必ずセルフチェックする(まずは今週欠かさずやってみる)