BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【1枚でわかる】『問いこそが答えだ!』ハル・グレガーセン

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この本で解ける疑問は?

  • 良い問いとは、一体どのような問いなのか?
  • なぜ問いかけは難しいのか?
  • どうすれば、良い問いを立てることができるのか?


https://www.amazon.co.jp/dp/4334962394

 

『問いこそが答えだ!』って?

最初に明言しておくと、この本はベストセラーになるはずです。

それは、この時代に最も求められている考え方を体系的に語っているからです。

世の中が「解決策」で溢れ返っている現在では、「課題解決力よりも課題発見力」がモノを言います。

この課題発見力こそが「問いを立てる力」です。

今回は「問いを立てる力」について、約400ページものボリュームを割いて語っている本『問いこそが答えだ!』をご紹介します。

まずは本書を「要約」した「ペライチ」を見ていきます。

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

本書の内容を「要約」すると、次のことが書かれていました。

  • 良い問いとはどんな問いなのか?これには大きく2種類ある。
    第一に、最初はキョトンとするが思い返すと至極当然だと思う問い。
    第二に、問うことで「思い込み」から解放して羽ばたかせてくれる問い
  • では、なぜ問いかけが難しいのか?その理由は3つある。
    第一に、人生の早い時期に「問いたい」という自然な欲求が何度も押さえつけられているからである。
    第二に、問うことが攻撃的な行為だという印象が植え付けられてしまっているからである。
    第三に、問うことで不都合が生じると思ってしまうからである。具体的には、聞きたくもない答えを聞くハメになったり、新事実がわかったことで新しい責任が生じたりする…と思ってしまうのである。
  • 以上を踏まえたうえで、どうすれば良い問いを立てることができるのか?そのためには「クエスチョン・バースト」「問うために間違いを認める」「不快な場に身を置く」「黙る」などの方法がある。
    特に「クエスチョン・バースト」に絞ると、次の方法を取ると良い。
    ★準備
     ・胸がドキドキするような課題を選ぶ
     ・価値観や考え方が異なる人を2~3人集める
     ・前もって情報を与えすぎない次の2つをルールとする
     ・次の2つをルールとする
      ①問いだけを発言する
      ②前置きなく端的に話す
    ★問いを生み出す
     ・4分間、問いかけを20個以上どんどん出し合う
     ・発言はそのままの形でメモに残す
    ★問いを分析する
     ・下記の条件を満たす問いを選別する
      ①今までの自分では思いつかない問い
      ②自分が答えを知らない問い
      ③感情に訴えかける問い

いかがでしたでしょうか。

「問い」だけを何百ページにも渡って科学し尽くした本は、この本が初めてなのではないでしょうか?

しかも「問い」という1つのテーマに絞って、深く思考投入できる工夫が施されています。

まず、章立てが全て「問い」の形で表現されているんですね。

それに、頻繁に色々な問いかけの事例が紹介されているので、頭の中が問いだらけになる本です。

学び

個人的に思う「スジが良い問い」と「スジが悪い問い」

自分のことを100%棚に上げた状態で言いますね…と保険をかけたくなるくらい、たまには思い切ったことを書いてみます。

僕が思う「スジが良い問い」と「スジが悪い問い」は、次の図のように整理されます。

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縦軸が、問われたときに感じる感情です。「ワクワク」と「イライラ」。

横軸が、問いの抽象度です。「抽象的」と「具体的」。

「イライラ×具体的」な問い 

まず右下。「イライラ×具体的」から行ってみましょう。

これは、重箱の隅を楊枝でほじくるような、細かすぎて「解いても解かなくても意味をなさないクソ質問」です。

論外です。

あえて強い表現を用いているのは、限られた時間でのコミュニケーションから、1つでも多くの「クソ質問」を無くしたい想いからです。

「イライラ×抽象的」な問い

次に左下。「イライラ×抽象的」ゾーンに行ってみます。

キラークエスチョン2兄弟の「なんで?」と「それで?」。

この質問を投げかける目的が「建設的な議論を行うこと」であれば文句なしです。

問われたときは、言葉に詰まりながら、「うー」と言いながら答えることになりますが、生産的な思考をすることができます。

しかし、目的が「相手を追い詰めること」になった瞬間、状況が180度変わります。

もはや言葉のナイフです。

問われている人に心の傷を負わせるような質問は絶対にあってはなりません。やめましょう。

「ワクワク×抽象的」な問い

まずハッキリ申し上げたいのは、このゾーンの問いは非常に重要です。

代表的なキーワードを挙げると「ビジョン」や「理念」ですね。

これらは、人生を通して考えるべきテーマといえるでしょう。

しかし、「筋が良い問いか?」、言い換えると「新たな発想や洞察を生む質問か?」と聞かれると…NOですよね。

「あなたのビジョンは何ですか?」と聞かれて新しいアイデアが浮かぶ人は、あまり多くないでしょう。

「ワクワク×具体的」な問い

残るはこのゾーンですね。

得てして「本質的なもの」は「具体的な表現」がなされていますよね。

個人的に気に入っているのが、私がお世話になったMBAの講師が仰っておられた次のような問いかけ。

  • コロナは我々に何を問いかけているのか?
  • ウ〇コは、なぜ臭いと感じるのか?

…こうした問いは、なんだか色々と議論が盛り上がりそうですよね。

難しいですが、このような「ワクワク×具体的」な問いをどんどん立てれるようになりたいものです。

 

 (追記)

思った以上にこの考察が好評でしたので、別途詳しく記事に書いてみました。

よろしければご一読ください。


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