BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【コラム】『天才を殺す凡人』vs『劣化するオッサン社会の処方箋』

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はじめに

私が今年読んだ本の中で秀逸だったこの2冊。

今回は『天才を殺す凡人』と『劣化するオッサン社会の処方箋』の魅力に迫ってみます。

 

まず面白いのが、著者のお二人の経歴です。

天才を殺す凡人』の著者、北野 唯我氏は、博報堂→ボストンコンサルティンググループ→ワンキャリア。

劣化するオッサン社会の処方箋』の著者、山口 周氏は、電通→ブーズ・アレン・ハミルトン→ボストンコンサルティンググループ→…→コーンフェリー。

…お気づきでしょうか?お二人とも共通点として、こんな点が挙げられます。

  • 最初は、広告代理店でのお仕事。
  • 次に、戦略コンサルでのお仕事。
  • 現在(2019年9月12日時点)では、人材や組織人事系のお仕事。

おそらく、広告代理店でマーケティングを通じての「人間心理の洞察力」を培い、戦略コンサルを通じて「圧倒的な論理思考」を得て、現在の人材・組織系の領域で「ビジネスにおける人や組織の力学を見抜く力」が磨かれていったのだと推察されます。

 

そんなお二方が執筆されている『天才を殺す凡人』と『劣化するオッサン社会の処方箋』は、どちらも切れ味抜群の論調で、深い人間洞察を展開しています。

今回は、そんな2冊の魅力を余さずお伝えしたいと思います。

『天才を殺す凡人』

https://www.amazon.co.jp/dp/4532322537

このビジネス書は、大企業でイノベーションが起きないロジックについて、天才、秀才、凡人という3つの要素を用いてシンプルに解き明かしている本です。

そのロジックが、「なぜ凡人は天才を殺すのか?」という問いを起点にしていたので、この問いを中心に「ペライチ」に整理しました。

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天才が、秀才とその取り巻き連中の凡人に排除されていくメカニズムがよくわかりますね。

やはりアーティスティックな意見よりも、ロジカルな意見の方が、説明能力が高いので、後者の方に納得してしまう人が多いですよね。

本来は、同じ土俵で、アーティスティックな意見とロジカルな意見を戦わせてはいけないのですが…

もし本書をもっと知りたい方がいらっしゃれば、こちらの記事も是非ご覧ください。

『劣化するオッサン社会の処方箋』

https://www.amazon.co.jp/dp/4334043739

このビジネス書は、「オッサン社会が形作られてきたロジック」を紐解いた本です。

先ほどの『天才を殺す凡人』同様に、「劣化したオッサン社会が、なぜ形成されたか」という問いを起点に「ペライチ」を整理しました。

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いかがでしょうか?

「劣化したオッサン社会」が形成される理由は次の2点だということがわかります。

第一に、オッサンが「個人」としてドンドン劣化していくためです。これには、バブル期やバブル崩壊などの時代変化が背景にあります。オッサンにも同情の余地があるということです。

第二に、「組織」の劣化が不可逆的に進むためです。これにはさらに3つの理由があるのですが、続きが気になる方はこちらの記事も是非ご覧いただければと思います。

2冊の共通点

この2冊ですが、実は論旨が共通してるんですね。

こちらの図をご覧ください。

一流=天才、二流=秀才、三流=凡才と置き換えて、両方の書を読んでみると、実に共通点が多いです。

二流が三流を引き連れて、一流を数の暴力で追い出していく「逆新陳代謝」が働いてしまう。

その結果、組織はドンドン劣化していき、残されたのは劣化しきった二流や三流の方々=オッサン…という世界観です。

キャリアが共通しているからこそ、お二人とも見えている世界が近しい、ということでしょうか?

 

こうやって2冊を並べて読むと、色々気づきがあって面白いですね。

こういう楽しみがあるからこそ、「ペライチ」はやめられません。