BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【1枚でわかる】『VUCA 変化の時代を生き抜く7つの条件』柴田 彰、岡部 雅仁、加藤 守和

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この本で解ける疑問は?

  • 昭和→平成→令和と、外部環境はどのように変化してきたの?
  • 予測困難なVUCAの時代を生き抜くために、どんな資質が必要?


https://www.amazon.co.jp/dp/4532323126

 

『VUCA 変化の時代を生き抜く7つの条件』って?

「VUCA」

この言葉も、だいぶ有名になってきたのではないでしょうか。

  • V:Volatility(不安定さ)
  • U:Uncertainty(不確実さ)
  • C:Complexity(複雑さ)
  • A:Ambiguity(曖昧さ)

これらの頭文字を取ったものを「VUCA(ブーカ)」と呼びます。

これだけ聞くと、我々人間にはどうしようもないように思えますね。

半分は、どうしようもないのかもしれません。

例えば「10年スパンでキャリアを考えなさい」と言われても、そんなものはほぼ不可能です。

10年でどんな変化が起きるか、全くもってわからないからです。

 

しかし、残り半分は、どうにかできる部分もあります。

  • すぐに試して、ダメだったらやめる。イケそうだったら続ける
  • 明日会社が無くなっても、どこかしら雇ってくれそうな(もしくは自分でビジネスができるような)スキルセットを鍛えておく

…こんな風に、生き残る術がいくつかありそうです。

今回はそんな「予測困難なVUCA時代を生き抜く条件」を解説してくれる本をご紹介します。

まずは本書を要約した「ペライチ」を見ていきます。

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

本書の内容を要約すると、次のことが書かれていました。

  • 昭和は大量消費を背景に、「モノを作れば売れる時代」であった。しかし、平成は「モノを作っても売れない時代」となり、経営フレームワークを駆使して「儲かるモノを予測して作る」方向性へシフトしてきた。そして令和は、「予測困難なVUCA」の時代に突入。創造と破壊を高スピードで繰り返し、1勝9敗の実験で勝ち取った「1」をテクノロジーの活用によって一気にグローバルに展開して「100」さらには「10000」の企業価値を創造していく世界になっていく。
  • これらの時代を生き残るために必要な条件が7つ存在する。
  • 1点目は、学びのアジリティである。事業を成功させるための学びを、最前線の現場から高速で習得し、それらを現場で適用させる機敏さが求められる。
  • 2点目は、修羅場経験の幅である。責任範囲が広くて前例が少ない経験を多く積むことで、VUCAの「予測困難性」に立ち向かう力をつけることができる。
  • 3点目は、客観的認識力である。自分を取り巻く環境が刻一刻と変化していく中で、自分自身でキャリア戦略を作っていくためにも、自己認識や状況認識を高めておく必要がある。
  • 4点目は、パターン認識力である。一見するとバラバラに見える個別の事象を、抽象度を高めて観察し共通的な法則を見抜く力を会得することで、自分の専門領域外のビジネスにも対応できるようになる。
  • 5点目は、リーダーの役割を担う内発的動機である。0→1の創造や、1→∞の変革をリードするにあたり、強力な動機を持っておく必要がある。
  • 6点目は、リーダーに適した性格特性である。変化の激しい時代では、デジタルの知見を深く有していることよりも、一定のデジタル領域の知見をもとに「大局を見据えて攻めの姿勢で対応しようとする行動パターン」を有することの方が、長期的なパフォーマンスに対する影響が大きい。
  • 7点目は、自滅リスクを回避する力である。強いプレッシャーがかかって「追い込まれた」ときに、自分にどのような「自滅リスク」が潜んでいるかを、予め把握しておく必要がある。

いかがでしたでしょうか。

いずれの条件も、クリアするには相当な努力が必要です。

しかし、「どの方向に努力すればよいか」がわかるだけでも、大きな収穫ですよね。

本書の最後には「7つの条件チェックシート」もついていますので、是非振り返りにも活用してみてはいかがでしょうか。

 

学び

「修羅場経験」と「トラウマ」

本書の内容は、どれも説得力が高く、すぐに腹落ちできると思います。

しかし「腹を括る」のが非常に難しい。

特に、この「修羅場経験」。

 

人間は、「心地よさや喜び」は、体感するたびに小さくなってきます。

最初は感動した気持ちの良いマッサージも、経験を重ねるうちに、その感動は小さくなっていきます。

心地よさや喜びの大きさは、体験回数と反比例の関係にあるわけです。

 

一方、「痛みや苦しみ」はどうでしょうか。

例えば、歯医者にいって、虫歯の治療を受けたとしましょう。

虫歯の治療、2回目以降の方が怖くないですか?

ケガもそうですよね。

一度ケガをすると、もう一度ケガすることを怖がって、必死に予防しようとします。

要は、痛みや苦しみの大きさは、体験回数と比例の関係(もしくは2次関数的な関係?)にあると思うんです。

 

本書の「修羅場経験」も、「痛み」だと思います。

私も、コンサル時代に何度が「ヤバいくらい忙しくて、プレッシャーも半端じゃない状況」を経験しました。

一度そんな経験をすると、何か挑戦するときも「これくらいだったら、何とかなるだろ」と思えます。

しかし、それと同時に、「また、あの苦しみを味わうのか・・・」と、ギブアップしたくもなります。

いわゆる「保守派」の気持ちがよくわかります。

 

こうした「"感情のせめぎ合い"に、一生勝ち続けることができるか?」が、修羅場経験の幅を広げるうえで、実は一番難しい論点なのかもしれませんね。

ちなみに私は、"感情のせめぎ合い"が生じた場合は、漫画を読むようにしています。

成功者とか偉い人の話を聞いても、1mmも心が動かないのですが、漫画を読むと、「うん、頑張ろう」と思えるんですよね。

これは極端な例ですが、自分なりの「修羅場に挑むためのスイッチ探し」をオススメします。

 


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