BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【1枚でわかる】『Think CIVILITY』クリスティーン・ポラス

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この本で解ける疑問は?

  • 一流のエリートほど、なぜ不機嫌にならないのか?
  • 優秀でも無礼だと、なぜダメなのか?
  • 個人や組織の礼節を高めるためには?

 

『Think CIVILITY』って?

「英訳された本も、素早く理解してペライチ化する力をつけたい」

このような少し変な理由で、この本を手に取りました。

英訳された本は、どれも少し読みづらいんですよね。
一方で、海外の最先端の知見が詰まった良書が多いのも事実。

そんな少々クセ者の英訳本は…

(わかりやすく要約するのが困難)×(深い学びが凝縮されている)

…こんな方程式が成り立つので、要約の需要が高いのでは?と思った次第です。

 

ところが、以上のような下心が恥ずかしくなるほど、本書は「誠実で、一本筋が通った良書」でした。
スキル・ノウハウ・最先端の技術に飛びつく前に、一度立ち止まって読むべき本だと感じましたので、ここからは真剣に紹介してまいります。

まずは本書の「ペライチ」を見ていきましょう。

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ざっくり掻い摘むと、次のことが書かれていました。

  • 本当にデキるビジネスマンが礼節を重んじるのは、無礼さが年間5000億ドル相当の多大な費用をもたらす一方で、礼節を高めることで個人にも組織にもプラスに作用するから。
  • 個人の礼節を高めるためには、まず「笑顔」「相手の尊重」「傾聴」の原則をおさえる必要がある。また、相手に対する偏見を取り除くために、自分が持つ偏見を客観的に見つめることが重要。(偏見排除のチェックリストを持ち歩くのが効果的)
    原則と偏見についての理解を深めた後は、1)与える人になる、2)成果を分かち合う、3)褒め上手フィードバック上手になる、4)意義を共有する…これらの行動を当たり前化していく努力をする。メール送信のような作業の細部まで、「礼節」を行き届かせる心構えを持っていく。
  • 組織として礼節を高めて行くためには、1)採用ステップ、2)コーチング、3)評価システム、4)無礼な社員と向き合う…の4つのステップを整備するとよい。

個人的に気に入っているのは、「偏見排除のチェックリスト」です。偏見を生じさせるバイアスたちをわかりやすくリスト化している点が秀逸です。

章の最後に「まとめ」が用意されているなど、わかりやすさが追求された本ですので、是非手に取って読んでいただきたい一冊です。

 

学び

ABC(当たり前を、バカにせずに、ちゃんとする)への原点回帰

この「ABC」は、前職のコンサルタント時代に上司に教わった言葉で、今でも一番大事にしている座右の銘です。

今、この「ABC」が注目を浴びているように思えます。
テクノロジー最先端のアメリカですら、「礼節」の本がベストセラーになるほどです。

誰もがテクノロジーの進化や専門性に目が向きがちな今、「人として大事な普遍的なファクター=礼節」が軽んじられている…そんな危機意識が透けて見えたのが、本書『Think CIVILITY』でした。

 

そういえば、前回ご紹介した『insight(インサイト)いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力』も、自己認識を高める重要性を説いた本でした。
この本も、人としての「ABC」に原点回帰させてくれます。

以上の2冊がベストセラーとして注目されている背景も踏まえると、今こそ、春秋戦国時代から言われているような「仁、義、礼、智、信」といったテーマと向き合うべきタイミングなのかもしれませんね。

最先端のトピックに飛びつきたくなる気持ちをおさえて、腰を据えて基礎固めをしようと思った次第です。

明日から取れるアクション1つ

  • 「偏見排除のチェックリスト」を自分ありにアレンジして、持ち歩いてみる