BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

【1枚でわかる】『メンタル・クエスト』鈴木 裕介

f:id:logichan:20200813220151j:plain

この本で解ける疑問は?

  • 心のライフがゼロになりそう…どうすれば?
  • 自分を追い詰める「見えない敵」との向き合い方は?

 

『メンタル・クエスト』って?

最初のこの表紙を見たときは、「なんだか、ゆるい本だな」と思いながら手に取りました。

ゲーム「ドラゴンクエスト」を感じさせる、遊び心が随所に散りばめられたこの本。

実は、めちゃくちゃ奥が深い本でした。

  • なぜ人は自分で自分を追い詰めてしまうのか?
  • なぜ負のループから抜け出せないのか?
  • なぜ周りの目が気になってしまうのか?

…こうした、当事者からすると「わかってるよ!でもどうしようもないんだ」と叫びたくなるような状況1つひとつと丁寧に向き合っている本です。

ここまで、「誰にとってもわかりやすい、そして誰に対しても身近に寄り添ってくれる本」は見たことがありません。

 

では、本書の「ペライチ」を見ていきます。

f:id:logichan:20200813220325p:plain

(画像をクリックすると、PDFが開きます)

本書の内容を「要約」すると、次のことが書かれていました。

  • 生きづらさを抜け出すためには、「自分というキャラのタイプ・能力・特性をよく知る」「なぜ自分がハードモードに陥っているのかを構造的に理解する」「人間関係構築やストレス対処の知識・スキルをインストールする」の3ステージを歩むとよい。
  • 特に「自分というキャラのタイプ・能力・特性をよく知る」ステージでは、自分が①うつになりやすい「真面目な英雄」タイプ、②敏感すぎて生きづらい「魔法使い」タイプ、③「心の間合い」における「近接型・遠隔型」タイプのどのタイプにあたるのかを知ることが大事。

  • うつになりやすい「真面目な英雄」タイプは、以下の特徴を有している。
    ★秩序を重んじるあまり変化に弱い
    ★融通がききにくい
    ★人に頼れない
    ★うまく手を抜けない
    ★他人の評価を気にしすぎる
  • 以上の特徴を少しでも和らげるためにも、以下のことを心がけるとよい。
    ★自分はストレス耐性が強いわけではないと自覚する
    ★相手が求める成果物のレベル感を確認しておく
    ★「しょぼい頼みごと」でヘルプの練習をする
    ★他人の期待のみをエンジンにするのをやめる

  • 敏感すぎて生きづらい「魔法使い」タイプは、以下の特徴を有している。
    ★あらゆる刺激に敏感に反応しすぎる
    ★相手の感情に引きずられる
    ★ひらめきや直感が冴え、危険察知センサーが強い
    ★一人の時間、自分のペースが大事
  • 以上の特徴を少しでも和らげるためにも、自分がどういう状況に置かれると「つらい」と感じるかを正確に把握するとよい。
    ★五感の特定の感覚に対する刺激に敏感
    ★ストレスや環境の変化が体調に出やすい
    ★対人関係に敏感

  • 「心の間合い」における「近接型・遠隔型」タイプは、以下のいずれかの愛着タイプに分類される。
    ★安定型:性善説で相手を信頼情緒を安定的
    ★不安型:相手から捨てられる不安強い依存心
    ★回避型:他人を「脅威」だと捉え、距離を取りたがる
  • 以上の特徴を少しでも和らげるためにも、以下のことを心がけるとよい。
    ★「自分を一人の人間として尊重してくれる人」がたった一人でもいれば、人間関係の道が開ける
    ★失敗も糧にして、「信頼すべき人物像」「信頼すべきでない人物像」を頭の中で明確にしていく

いかがでしたでしょうか。

  • 何かに追い詰められている人にとっては、突破口までのパートナーとなってくれる本
  • 特に何ともない人にとっては、身近な人を助ける力を授けてくれる本

…それくらい、誰にとっても強くオススメできる本でした。

学び

ハードモードの当事者は本当に余裕がない…だからこそ、こういう本の存在が大事

実は高校時代、自律神経が頻繁に不安定になっていた時期がありました。

今はゼロではありませんが、だいぶよくなりました。

しかし、昔はひどかったです。

  • 例えばテスト中、「途中で気分が悪くなったらどうしよう」と不安な気持ちが押し寄せてきて、パニックになってしまう。
  • あるいは、「~しなきゃいけない」「~すべきだ」という言葉で頭が埋め尽くされて、日々険しい顔で一日中過ごしている。
  • そして、「ああ、パニック気味になる私のことを、周りはどうせ冷ややかな目で見ているだろう」と勝手に周りと距離を取ってしまう

…と、負の感情が頭の中をグルグルしていました。

今思い返せば「事実と解釈を切り分けようよ」とか「気分悪くなったら、気にせず帰って寝ればいいじゃん」とか思ってしまいます(笑)

しかし、当時の私にそんな余裕はありません。

そんな余裕のない時代に、この『メンタル・クエスト』と出会いたかった。

 

おそらく読み始めは「綺麗事ばかりぬかしやがって」と思ってしまうでしょう。

でも、読み進めるうちに、自分がどのタイプなのかを知り、自分を追い詰めてしまっている原因に気付き、解決に向けてのアクションを少しずつ取って行けたと思います。

それくらい、この本には不思議な力を感じ取りました。

エモく文章を書くのが苦手なので、どこまでこの本の魅力を伝えることができたかはわかりませんが、とにかくたくさんの人に読んでほしい。

久々に、そう思える本と出会うことができました。感謝。