キャリア マインドセット 書評

一度でも今の会社に疑問を持ったあなたへ!『転職の思考法』北野 唯我

この本で解ける疑問は?

  • 今の会社は辞めるべき?それとも残るべき?
  • 「年収は下がるけど、魅力的な会社」への転職はあり?
  • 市場価値って言葉をたくさん聞くけど、どんな意味?どうやって測る?
  • 伸びる産業や、伸びるベンチャーは、どうやって見極める?
  • 転職エージェントは使うべき?エージェントの良し悪しは、どうやって判断する?
  • 「転職 本」て検索したけど、結局どれが読みやすくておすすめ?

『転職の思考法』って?

-Why-なぜ書かれたのか?

筆者は、この本を書いた理由について、こう述べています。

すべての働く人が「いつでも転職できる」という交渉のカードを持てば、結果、今の職場も絶対よくなると確信しているから(240ページ) 

古き日本型の終身雇用は崩壊し、「2人に1人は転職したことがある※1」「毎年、約20人に1人は転職している※2」時代に突入しています。
*1
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しかし、誰にとっても最初の転職は怖い。なぜなら、転職は多くの人にとって「初めての意思決定」であるから、と筆者は述べています。
しかも、社内で転職の話をすることはタブーだという空気が漂う環境も多く、周りに相談することも難しい。

そんな不安や迷いに「答え」を出すために、「転職の思考法」を現場感溢れる内容で体系化したものが、本著です。

-What-なにをすべきか?

転職に必要なのは知識でも情報でもなく、どう選べばいいかの判断基準である。この判断基準を「転職の思考法」と筆者は述べています。

そして、自分にとって「一生食える」会社や仕事を確保するための判断基準が、4つのSTEPに分けて紹介されています。

STEP1:自分の「マーケットバリュー」を測る(29ページ) 

STEP2:今の仕事の「寿命」を知る(51ページ) 

STEP3:強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする(67ページ) 

STEP4:伸びる市場の中で、ベストな会社を見極める(99ページ) 

また、会社を辞めるべきかどうかの判断は「緊張と緩和のバランス」でわかる、と述べられています。

今回は、この「緊張と緩和のバランス」について、深掘ってみます。

-How-どのようにすべきか?

「緊張と緩和のバランス」について、筆者は次のような例を挙げて説明しています。

テストに向かって頑張り、テストが終われば解放される。部活でいえば、試合に向かって頑張り、試合が終わればリラックスする。(221ページ)

このバランスが崩れると、だらけてしまったり、疲弊したりする。
では、バランスが崩れているかどうかの判断は、どのように行えばよいのか?
筆者は次のように述べています。

「緊張と緩和のバランス」が適切かを見極めるには、
・この半年の間に強い緊張を感じた場面を書き出してみること
 悪い緊張が10以上ある
 →職場を変えたほうがいい
 いい緊張が三つ未満
 →より難しい業務ややったことのないことに挑戦する
(222ページ)

 

学び

私自身、「コンサル業界でビジネスの基礎体力を鍛えた後は、その時々で楽しそう!と思えた環境で働きこう」というキャリア観を持っています。そのキャリア間に、次の2点を付け足すことができました。

  1. 楽しそう!と思える環境を絞り込む方法
  2. 楽しそう!と思える環境に「欲しい」と思ってもらうための方法

1. 楽しそう!と思える環境を絞り込む方法

楽しそう!な環境は、同時に「食べていける」環境であることが望ましい。ですので、自分が働く環境を発見するにあたって、

読む前:楽しそう!な環境にとりあえず挑戦する
読んだ後:楽しそう!な環境を、さらに「食べていける環境」に絞り込んで、挑戦する

…という風に、多少洗練された気がします。もちろん「食べていける環境」を重視するあまり、楽しそう!という感覚を見失うと、本末転倒なので、注意したいと思います。

2. 楽しそう!と思える環境に「欲しい」と思ってもらうための方法

「欲しい」と思ってもらうために、自分の市場価値を高めないと、と思っていましたが、いまいち「市場価値」の意味をちゃんと理解していませんでした。しかし、本著の下記説明を読み、市場価値=マーケットバリューの意味を、腹落ちして理解できました。

マーケットバリューは①技術資産、②人的資産、③業界の生産性の三つで決まる(32ページ)

この三要素を掛け合わせた体積=マーケットバリュー。人見知りな私は、まずは①と③を伸ばすことで、体積を大きくしていこうと思います。

こうして学びを1つずつ血肉にして、成長を実感できるところが、ビジネス書の醍醐味ですね。

明日から取れるアクション1つ

マーケットバリューを測定してみる

  • 職務経歴を書き出しながら、「技術資産」を棚卸する。
  • 周りの「この人は大物になりそう」と思う人を書き出してみて、「人的資産」を知る。
  • 伸びる市場の見極め方を試してみて、「業界の生産性」を知る

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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