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ハウツー本を選ぶ3つのコツ

今回は、年間300冊以上を読むなかでわかってきた「ハウツー本を選ぶ3つのコツ」をご紹介できればと思います。

詳しくは、2/9出版予定の『投資としての読書』にて解説しております。もし、もっと詳しく知りたい場合は、本書を応援がてら買っていただけますと、とてもとても嬉しいです。

本の種類によって、選び方も変わる

では早速、ハウツー本を選ぶコツをご紹介したいのですが、その前に。

今回の議論の対象について整理しておきましょう。

ビジネス書にもいろいろと種類があって、大きく次の2つに分けられます。

  1. 短期的に得たいアウトプットのためのビジネス書(ハウツー寄りの本)
    「できなかったことを、できるようになること」を目的に読む本。「来週までに、この業界についての知識が必要である」「Google広告の運用を急きょ任されたから、早急に運用方法を学ぶ必要がある」など、時間が命のときに読む本。
  2. 長期的に育てたいアウトプットのためのビジネス書(骨太な本)
    「いつの時代も普遍的に役に立つような能力を鍛えること」を目的に読む本。リベラルアーツなどが対象。

あくまで今回紹介するのは、前者の「手軽でハウツー寄りの本」を選ぶときのコツであって、「骨太で思考力を鍛えるためのビジネス書」の選び方は別にあります。後者については別の機会に紹介しますね。

ハウツー本を選ぶ3つのコツ

では、コツを紹介します。次の3つです。

  1. 「知っていること」「やったことあること」を読む
  2. 「困っていることは何か?」「何がクリアになれば解決するか?」を読む前に書き出す
  3. 迷わず本を選ぶための「モノサシ」を持っておく

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コツ①「知っていること」「やったことあること」を読む

1つ目のコツは、「知っていること」や「やったことある・経験したことがあること」を読む。

例えば、私も大学時代にプロジェクトマネジメントの本を読んだことがありますが、その当時は、出てくる用語を覚えるので精いっぱいでした。
「WBS(ワークブレイクダウンストラクチャー)」とか「クリティカルパス」とか、新しく目にする用語を暗記して終わり。
実際の仕事でどう役立つのかは特にイメージできずに終わりました。

しかし、前職でコンサルティングファームに入社して、小さめのプロジェクトのリードを任されたことがありまして。
初めての出来事ばかりで、困りごとが無数に湧いてきました。「期限が遅れそうな仕事をどうやって察知すればよいのか。事前に気づけていれば、進捗報告会議で怒られずに済んだのに」「期限が遅れているAさんの仕事をリカバリーしなきゃ。でも、何から始めればいいんだ」「てか、進捗管理のために、どんなドキュメントがあればいいの?」など、具体的な悩みで頭がパンクしそうになるわけです。

この状態で、改めてプロジェクトマネジメントの本を読んでみると、本の教えが脳と体に染みわたります。
「ああ、この方法論はあの場面で使えそうだな」「上司のXさんが言っていたのって、こういう意味なのか」と、「本の教えと実体験が結びつく」ことで、本の教えを栄養として摂取できる。

さらに、プロジェクトが落ち着いたタイミングで、もう一度プロジェクトマネジメントの本を読んでみると、仕事で学んだ断片的な知識をキレイに頭のなかで体系化することもできます。

「知っていること」「やったことがあること」を読んだほうがいい理由、なんとなく伝わりましたでしょうか?

一応、図解チックに話を↓にまとめておきます。

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コツ②「困っていることは何か?」「何がクリアになれば解決するか?」を読む前に書き出す

1つ目のコツを実践するだけでも効果はあるのですが、もう少し本選びの確度を上げたい場合は、2つ目のコツも使ってみましょう。

「困っていることは何か?」「何がクリアになれば解決するか?」を読む前に書き出す・・・というテクニックです。

 

例えば、社内である企画を進めるときに、経営層や部長の承認は得たものの、A課長への根回しを怠っていたために、企画が滞ってしまった・・・なんて困りごとに直面したとします。

この困りごとを解決するためには、何と何がクリアになっていればよいのか?悩みが解決された状態とはどんな状態なのか?を書き出してみると効果的です。

さっきの困りごとの例だと、

  • 「根回しをしておくべきだったね」と周りから言われたけど、そもそも、なぜ根回しが必要なのか?
  • 仮に根回しが必要だとして、効率よく根回しを進めるために、押さえておくべき論点は何なのか?
  • 今回直面した困りごとを解決するためには、どのように根回しをしておけばよかったのか?
  • 自分の会社ならではの、根回し最短ルートは何か?

・・・こんな風に「困りごとを解決するためにクリアにすべき疑問」を書き出してみてください。

本を選ぶ精度が格段に上がります。

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コツ③迷わず本を選ぶための「モノサシ」を持っておく

コツ①と②を実施したら、いよいよ本選びに入っていきます。

私の場合は、書店に足を運んで、コツ①と②で書き出してみた疑問点を解消してくれそうな本を、何冊かパラパラ読みしておきます。

その際、パラパラ読みをするなかで、「わかりやすさ」×「深さ」のチェックリストを使うようにしています。

 

わかりやすさをチェックするときは、ざっくり以下の2点をチェックするようにしています。

  • 本の内容が「体系的」に分解・整理されているか?・・・目次を読んでチェック
  • 中学生や高校生でもわかる表現で書かれているか?・・・3ページくらい読んでみて、言い回しをチェック

一方、深さをチェックするときは、コンサルティングファームでの学びを応用して、本に対して「So what?」「Why so?」「How?」と突っ込みを入れるようにしています。

  • 他の本にない「あっと驚く洞察」がなされているか?(So what?)
  • 主張の論拠は十分か?ツッコミどころが多すぎないか?理論やデータに支えられているか?(Why so?)
  • 明日からすぐ実践できるレベルで具体的に記されているか?(How?)

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以上、ハウツー本を選ぶときの3つのコツをご紹介しました。

ただ、だいぶ文脈を省略した部分もありますので、

「どうして、"わかりやすさ×深さ"のモノサシに行きついたのか?」

「骨太なビジネス書はどうやって選んでいけばいいのか?」

「良い書店の見分け方とかないの?」

・・・など気になった方は、ぜひ本書も手に取ってもらえますと、嬉しく思います。

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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