BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。地元九州への隠居を細々と構想中。書評?感想?読書日記をロジカルに書いていきます。夢は大きく、「ビジネス書コンシェルジュ」になれるよう、頑張ります。

今年一番感動した著者!北野唯我氏の本4冊まとめ

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はじめに

今年もいよいよあと1ヶ月となりました。

手前味噌で恐縮ですが、今年は200冊のビジネス書を読んで、140冊くらいを書評にまとめてきました。

どれも甲乙つけがたいくらい良書だったのですが、その中でも「断トツで好きな著者を一人選べ」と言われたら、間違いなく私は「北野唯我氏」を挙げます。

 

もう繰り返し何度も述べてきましたが、北野さんの持つ「深層心理の洞察力」「圧倒的な論理思考」「組織力学を見抜く力」に何度も魅了されてきました。

  • 「天才」「秀才」「凡人」という極めてシンプルな登場人物を使いながら、世の中の集団力学を紐解く
  • 誰もが読みやすいように、物語形式で表現している(得てして、物語形式のビジネス書は薄っぺらくなりやすいのですが、北野氏の本はとにかく深い)
  • 物語形式だけでなく、豊富なデータを用いてロジカルな論を展開する

…こんな様々な顔を持つのが、北野氏の著書です。

少し前置きが長くなりましたが、今回はそんな北野氏が執筆されたビジネス書4冊をご紹介いたします。

『転職の思考法』

https://www.amazon.co.jp/dp/4478105553

この本では、自分にとって「一生食える」会社や仕事を確保するための判断基準が、4つのSTEPに分けて紹介されています。

  • STEP1:自分の「マーケットバリュー」を測る
  • STEP2:今の仕事の「寿命」を知る
  • STEP3:強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする
  • STEP4:伸びる市場の中で、ベストな会社を見極める

この1つ1つのSTEPが、とにかく深い洞察で語られています。

言語化が難しいのですが、他のキャリア本とは一線を画しているんですよね。

おそらく「物語形式である点」と「独自のフレームワーク」が、他のキャリア本と大きく異なる付加価値を生んでいるのでしょう。

転職するしないに関わらず、自分のキャリアを振り返るにはもってこいの本です。

是非、年末の振り返り用に、読んでみてはいかがでしょうか。

(この記事を執筆した当時は、まだ「ペライチ」を書いていませんでした。いつか書きます)

『天才を殺す凡人』

https://www.amazon.co.jp/dp/4532322537

本書は、一言でいうと「才能を持った人が、社会で追い込まれてしまう理由は何か?」に答えた本です。

世の中の組織力学を「天才」「秀才」「凡人」の3人の登場人物を用いて、シンプルに解き明かしています。

中でも一番秀逸な論点が「なぜ天才は、凡人に殺されることがあるのか?」です。

この論点への答えが、まさに「なぜ大企業でイノベーションが起きないのか?」の答えにもなっている点は驚きです。

そんな本書の「ペライチ」はこちらです。

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この本も物語形式で書かれていて、1周2周とスラスラ読むことができます。

そして、読むたびに新たな発見がある。

  • 天才視点での学び
  • 秀才視点での学び
  • 凡人視点での学び
  • 組織の力学全体を俯瞰したときに見えてくる学び
  • …etc

こんな風に、色々な学びを得ることができます。

個人的には、今年読んだ本の中でTOP5に入るくらい、感動した本でもあります。

『分断を生むエジソン』

https://www.amazon.co.jp/dp/4065181062

本書は「天才」「秀才」「凡人」とは異なる枠組みで、世の中の構図を描いた本です。

出てくる登場人物は「分断を生むエジソン」「魂なきバンカー」「夢を忘れたピーターパン」「才能を殺す巨大なスイミー」など、またまた面白い個性派が出てきます。

これらの登場人物を使いながら、世の中にどんな志向性を持った人がいて、それぞれどのように影響を及ぼし合っているかを描いたものです。

そこで描いた世界観の中で、どのようにリーダーシップを発揮していくかを学べる本です。

そんな本書の「ペライチ」はこちらです。

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更に面白いのが、『天才を殺す凡人』で登場した上納 アンナや、『転職の思考法』で登場した黒岩 仁が出てくるので、思わず嬉しくなっちゃいます。

『OPENNESS(オープネス)』

https://www.amazon.co.jp/dp/4478108811

本書は、日々職場で抱いている「何となくの違和感」の正体を見破った本です。

職場の「空気」を可視化したわけです。

そんな本、見たことありませんよね。

職場の「空気」を形作っている「風通しの良さ≒オープネス」を、1)経営開放性、2)情報開放性、3)自己開示性の3つに分解して語っています。

そんな本書の「ペライチ」はこちらです。

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驚くべき点は、徹頭徹尾「職場の空気」を、確固たるデータを使って解説し切っている点です。

他の北野氏の著書が物語形式なのもあって、読んでいてすごく新鮮でした。

同時に、北野氏は物語形式の「アート」でも語れて、データを使って「サイエンス」でも語れる。この思考力には脱帽です。

最後に

いかがでしたでしょうか。

実は、この4冊、いずれも共通項となる原動力が存在する気がします。

それは「才能があるのに、何らかの理由でその才能を発揮できないでいる人がいる。この現状への憤り」のような、強い想いが感じ取れます。

転職の思考法』では、今の職場で才能を発揮できずに燻っている人に向けて書かれています。

そして『天才を殺す凡人』と『分断を生むエジソン』では、秀才や凡人に追いやられていく天才の様を描き、その打開策を講じています。

最後に4冊目の『OPENNESS(オープネス)』では、「本音ややりたいことを言い出せずにいる人々」を救う策を、「職場に漂う空気」にフォーカスして論じています。

これら4冊の根底には、筆者の「才能があるのに、何らかの理由でその才能を発揮できないでいる人がいる。この現状への憤り」が流れているのでしょう。

改めて、筆者の意思の強さを思い知らされました。

4冊全て読んでみることで得られる気付きがきっとあるはずです。

まずは是非、どれか一冊でも読んでいただけますと、とても嬉しく思います。